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第2章:MAは魔法の杖ではない。業務プロセスとの一体化が鍵になる。 シリーズ「MAとインサイドセールスで実現した効率の良いマーケティング活動」

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「FeedTech2015」の開催、広報部の新設、マーケティングオートメーションの導入。
近年のこれらドラスティックな変革の裏には、フィードフォースのマーケティング部門の存在がありました。本稿ではDF PLUSのマーケティング責任者に登場してもらい、その真髄に迫っていきます!
第2章では、フィードフォースでも昨年より導入したMA(マーケティングオートメーション)をテーマに、その効果や反対に気をつけるべき点について伺いました!
第1章はこちら

第2章:MAは魔法の杖ではない。業務プロセスとの一体化が鍵になる。 シリーズ「MAとインサイドセールスで実現した効率の良いマーケティング活動」


MAは魔法の杖ではない。

Q.フィードフォースでも2015年にMAとしてPardotを導入しましたよね。
谷垣さんは以前、MAのベンダーで働いていたとお聞きしました。
多少MAについて思い入れが強いのではないかと思うのですが、昨今のMAブームについてどうお考えですか?

新しい手法が浸透していくときとか、みんなが創意工夫しているときというのはワクワクしますよね!
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ただ、やはりMAはツールですので、いかに業務プロセスとセットで考えることができるかが肝だなと思っています。MAを導入したからといって勝手に上手くいくわけではありません。Salesforceと同様、導入後にどう使うかが重要です。

具体的には、「お客様がどの程度サービスに興味を持っていたら、電話を含めたコミュニケーションをとっていくのか」であったり「お客様の興味具合や悩み具合を図る指標はどういったものがあり、果たしてその指標で正しいのか」といったことです。
また、「何をどう見直ししたら精度が上がるのか」といった、チェックのプロセスまで含めて考えておくのも大事だと思っています。

個人的に、「お客様にとって意味のある情報を、必要なタイミングで提供する」寄り添うようなマーケティングを目指していて、そのために必要なものなら何でも活用していきたいと思っています!

MAをほぼメール配信システムとしてしか使っていない状況もままあると思いますが、極端な話、業務プロセスとマッチしていて、それで機能しているならそれでもいいと思っています。
実行チャネルとしてたまたまメールがあるだけで、特段メールだけにこだわっているわけではないですから。それをMAと呼ぶかどうかは、本質的にはどちらでもいい話な気がしています。

MAは見た目でわかりやすいようなツールではなく、残念ながら魔法の杖ではありません。
業務プロセスと一体になっていて、データベースを統合管理でき、数々の施策を一つにまとめられることが重要だと思っています。DMPとちょっと似ていると思っていて「それを使って何をするのか?」を意識していかないと、本当にMAを機能させていくことは難しいと思います。

Q.ありがとうございます。では、フィードフォースではMAの導入はどういう経緯で決まったのですか?

マーケティングチームの目的の一つに「集客後の関心を引き出し、継続的にコミュニケーションをとる」という点がありますが、主にそこを高めていく施策の一つとしてMAの導入を検討しました。
もともとメール配信のツールは使っていたのですが、細かいところで不便に感じていたところがあったので、どうせ変えるのであれば、拡張性のあるMAにしようという話になりました。
最終的には、コストが多少上がっても「こういう効果が出る見込みがあるなら入れようか」と、試算して導入に至りました。

Q.MAの中でもPardotにした理由はどこにあったのでしょうか?

一番は、Salesforceが提供しているのでSalesCloudなど既存のデータベースと連携しやすく、今後についてもデータの連携面において安心感があったからです。
その上で、自分の中で使いたい要素・機能をピックアップし、必要十分な機能があるかどうかを確認した感じです。

Q. なるほど。谷垣さんが考えるMAとして成り立つ要素とはどういったものがあったのですか?

最低限の要素としては、お客様の情報と各種施策の履歴を統合管理できるデータベースがあり、お客様の興味度合いや悩み具合を加味しながら、施策の実行チャネルとしてまずメールが色々打てることですかね。
そうすると興味を持っていただいているお客様に、更なるお役立ち情報をメールでお届けしたり、場合によってはお電話でお悩みをお伺いしたりできるので。

その他は、簡易なランディングページや入力フォームの生成ができると嬉しいなぁと思っていました。

集客から受注までつなげて管理できる。

Q.実際に導入してみて、どのような効果がありましたか?

一番の効果は、集客からお取引状況までつなげて把握できることですね。
これによって、全体のマーケティングプロセスが簡単に描けるようになりました。

マーケ全体②

機能ベースでは他のメール配信システムでも、メール配信におけるクリックの反応や、そこからリストを出すことはできますが、個別でバラバラに存在してしまいます。

例えば、今度は人ベースで「その人とどういう接触を続けてきたのか」ということを遡ることができません。施策ベースでしか追えないわけです。施策はメールだけではなく、展示会とかいろいろチャネルがあるわけです。それぞれが別々に存在していたら、個別のアクションしかとれないので、お客様にとって本当に価値のある情報をお届けすることも難しくなってきます。なのでしっかりとつなげて見える化する必要があります。

もう一つは、メール配信作業が1/3ほどに短縮できたことですね。動的なリストが使えるようになったことが大きいと思います。今ままでは毎回リストを作っていたのですが、ある条件(業種やこれまでの関係性など)に従ってリスト作りができるので、セグメンテーションが容易にできるようになりました。

その他は、簡易CMSでテストマーケできる点がありがたいです。
「どのようなキーワードがお客様に伝わりやすいのか、興味・関心を惹くのか」といったキーワードの選定は難しいので、一度お客様の反応を把握するために使っています。
例えばPardotだと簡単にA/Bテストができるので、LPを作ってどっちのキーワードがより反応を得られるのかといったことをマーケチームのみで行うことも可能です。
やはりテスト段階からweb制作チームに動いてもらうのは大変なので、Pardot上でメールを送ってテストをすることができ、その反応を取得できるのは業務の効率化に繋がっていると思います。

やはりプロセス整備と事前設計が大事

Q.反対に気をつけなければいけない点として感じたことなどはありますか?

先ほども話しましたが、一つはやはりプロセス整備と事前設計が大事だということですね。この部分の作業を怠ると、全体のマーケティングプロセス自体が機能しなくなってしまいます。機能が豊富なので、一部の施策だけを強化してしまったり、ということをやってしまいがちなので、全体最適をしよう、というモットーをいつも意識しています。

もう一つは、コンテンツを安定供給できる体制を整えることです。このコンテンツは自社のものでなくてもいいと思います。自社のサービスが属するカテゴリーニュースでもいいですし、競合のニュースでもいいと思います。お客様に価値のある情報であればコンテンツになるので、定期的に情報提供を行うためにも、コンテンツを安定的に用意できる体制は必要不可欠だと思います。

Q.ありがとうございます。では、今後MAをさらに活用していくために考えていることを教えてください。

一つはお客様の興味関心度合い、悩み具合をより実態に沿った形で可視化していくことでしょうか。押し売りではなく「お客様にとって意味のある情報を適切なタイミングで届けること」を現実のものにしていきたいと思っています。

もう一つは、MAだけにかかわることではないのですが、ホワイトペーパー・お役立ち資料をたくさん作ることですね!
ダイナミック広告やデータフィードといったものに関するちょっとした不安やお悩みをできるだけ早く解消し、広告効果アップに役立つような、そんなお客様に役立つ情報をこれまで以上にどんどん提供していきたいと思っています。

次回予告

いかがでしたでしょうか?今回はここまでです!
いよいよ次回は最終章!お客様に寄り添うお悩み相談員(インサイドセールス)のお話です!
ご期待下さいませ〜!

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